SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、今や若年層に限らず、幅広い年代で日常的に使われています。多くの消費者にアピールできることから、商品やサービスの認知拡大やブランディングなど、様々な場面で効果を発揮し、企業にとっても欠かせないツールとなっています。
企業がSNSを活用することで、効果的なPR活動が可能になったり、リアルな顧客の意見を収集したりすることができます。
複雑な手続きを踏むことなく、アカウントを開設すれば比較的簡単に始めることができるため、多くの企業があらゆる種類のSNSを活用しています。
さらに、2023年には新たなSNSが注目を集めるなど、SNS業界は常に進化し続けており、これまでの主要なSNSと新興のプラットフォームとの使い分けが重要となってきます。
SNS戦略を構築する際には、各SNSの特性や利用者層を理解し、ターゲットに合ったプラットフォームを選択することが重要です。
これからもSNSは企業にとって重要なマーケティングツールとして、さらなる進化を遂げることが予想されます。
「新たなSNSとこれまでの主要SNSをどう使い分けていくのか」をテーマにまとめましたので、今後のSNS戦略のヒントとして、ぜひご活用ください。
2022年の買収騒動によって大きな騒ぎとなったTwitter(現:X)。
「脱Twitter」の動きにより、2023年には新たなSNSが注目を浴びました。
Meta社のInstagramチームによって開発されたThreads(スレッズ)は、2023年7月5日に米国時間で公開されました。
このアプリは、FacebookなどのMeta社が提供するサービスと同様に、ユーザーがテキスト、写真、動画、リンクなどを共有し、シェアすることができるコミュニケーションツールとして設計されています。
最大500文字のテキストや5分までの動画を投稿することが可能であり、この特徴が旧来のSNSプラットフォームであるX(旧Twitter)に代わるSNSとして注目を集めています。
さらに、今後は他のSNSとの相互運用性を持つネットワークとして発展する予定であり、異なるプラットフォーム間での情報やコンテンツの共有が可能になるかもしれません。
Threadsはサービス提供開始からわずか5日で、登録ユーザー数が1億人を突破するなど初動の勢いが注目を浴びました。
この爆発的なユーザー拡大は、100以上の国や地域で同時にリリースされ、より大勢のユーザーに存在をアピールできたことによる影響も大きいと考えられます。
Bluesky(ブルースカイ)は、Xの共同創業者であるジャック・ドーシー氏らによって立ち上げられた新しいSNSです。
テキストによる交流を重視したSNSであり、現在では300万人以上のユーザーが利用しています。
Blueskyは、開発と運営が別組織で行われており、Xのように1つの組織が全体を管理するのではなく、多数の個人やグループが運営に関与する「分散型SNS」として知られています。
この構造により、ユーザーはXと同様の体験を享受しながら、よりオープンで透明性の高いネットワークでコミュニケーションを取ることが期待されています。
分散型SNSでは中央管理者が存在せず、Web技術に関する知識があれば、誰でも管理者としてコミュニティに参加できます。
さらに、開発計画やソースコードなども公開され、透明性の高い運営が行われる点が特徴です。
SNSはほぼすべてにおいて、テキストや画像・動画の投稿が可能です。
これだけ見れば全て同じSNSのように感じますが、Xでは短文がメインとなっていたり、Instagramでは画像がメインのSNSとなっています。
この特性に合わせて、企業のSNSはサービスごとに戦略を変えていく必要があります。
Xと共同創業者ジャック・ドーシー氏が立ち上げたBlueskyはテキストがメインで使われており、日常の何気ないコメントやユーザー同士のやり取りが見て取れます。
また反対にInstagramはテキストよりも先に画像が表示されることから、画像がメインのSNSとなります。投稿される画像を用意しなければいけないことから、投稿自体は簡単でも、画像の準備に多少の時間が必要となります。
Instagramと同様に、TikTokは動画がメインとなるSNSです。動画コンテンツを作成する必要があるため、投稿には若干のハードルを感じさせますが、ユーザー層が若く利用者も多いため、よりインパクトのある動画を投稿する企業もあります。
Facebookは長文にも対応するテキスト中心のSNSです。XやBlueskyのように思ったことをそのまま投稿、というよりもじっくりと文章を作成し投稿するユーザーが多いため、より投稿までに時間を要しますが、その分アピールポイントを訴えやすいツールです。
では実際にどのようにこれらのSNSを活用していけばいいのでしょうか。
既に運用されている企業のアカウントを例に考えます。
Threads/X/Instagram/Facebook/Tiktok
アパレル大手のユニクロはBluesky以外のSNSを使用しています。テキストがメインとなるXやFacebookではより視覚的にわかりやすい絵文字と改行を使い、見やすくインパクトのある投稿を行っています。
InstagramやThreadsでは商品を前面に出す画像を使用することで、何をアピールしたいのかを明確にしています。
Threads/X/Instagram/Facebook
家電大手のPanasonicは自社商品の紹介やキャンペーンの紹介など積極的にSNSを活用しています。
Instagramではアカウントトップページに画像が並んでも投稿の内容がわかるよう、画像にテキストを入れるなど、より分かりやすい投稿がなされています。
企業が活用するSNSは一時と比べると格段に増えています。
Twitterがメインだった時代と比べ、Instagramが主要となり、TikTokにも注目され、新たにThreadsとBlueskyが登場しました。
すべてのSNSを活用していくのか…それともユーザー層を絞り特定のSNSだけを活用していくのか。
企業規模によりSNSにかけられる予算も限られてくるため、活用するSNSの吟味が必要となってきます。
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